“素材力”を活かして加工することが出来るブレンダーです
竹内果樹園
竹内 和恵 さん
南には北アルプス、西には北信五岳を望む信州善光寺平にある果樹園。こちらの果樹園で育った果実は畑に隣接した加工所へと運ばれ、一つひとつ手作りのコンフィチュールやドライフルーツに姿を変えます。“果物 -fruit- を美味しく楽しく食べてもらえるよう日々挑戦 -try- をし続けていきたい”という思いとともに、初夏から晩秋まで色とりどりの果物を生産している竹内さんにお話を聞いてきました。
プロフェッショナルブレンダーを使って、マルメロのコンフィチュールをブレンダーで加工している様子。
竹内さん: これ、本当にすごく良いブレンダーですね。
広報担当: 早速のうれしいお言葉、ありがとうございます。どのように良かったかご感想聞かせてください。
竹内さん: こちらのブレンダーではマルメロのコンフィチュール作りで使っているのですが、今まではハンドブレンダーで何回にも分けて時間をかけて細かくし、さらに何度も濾すという作業を繰り返していました。でも、このブレンダーで攪拌させると、濾す作業が必要ではない程のなめらかなクリーム状に仕上がるので驚きました。とくにマルメロは、何度と攪拌して濾しても粒々感が残ってしまうんですけど、プロフェッショナルブレンダーだとその粒々感が無いんですよ。それにはとても感動しました。
その場で加工した『マルメロのコンフィチュール』の作りたてを試食させていただいた。とても濃厚な味わいで、作業場がその香りで包まれた。
竹内さん: おかげで作業時間も短縮されました。自宅でポタージュスープも作ってみましたけど、これも滑らかで驚きました。
広報担当: 現在、果物を加工する際にプロフェッショナルブレンダーをご使用いただいていますが、地方の方はプロフェッショナルブレンダーのような高価格なブレンダーに興味を持つと思いますか?
竹内さん: 若い世代なら理解できる人はいると思います。正直、長く田舎に住んでいる人は美味しい食べ物のためにお金を出したり、それを追及する人は少ないように感じます。だけど今は私のような都会出身者で、田舎で採れる良い食材に価値を見出している人や、新規農業従事者は多くいます。新しく農業を始める人たち全てが、収穫できた農作物を加工して販売にまで繋げるのはなかなか難しいのですが、でもこのブレンダーなら、てっとり早く、尚且つ素材を活かせる製品なので、農業で何かをやりたい人達にお勧めしたいぐらいです。
ワイン好きの竹内さん。農作業場では日用品や作業道具が、さりげなく飾られており、農業の中に若い感性が見受けられた。
広報担当: そもそも今のような果樹園をはじめて、加工販売まで至った経緯を聞かせて頂けますか?
竹内さん: 以前、ワイナリーに勤めていた時、ワイナリー内に併設されていたカフェの運営もしていました。そこで果物を使って加工するということに興味を持ちました。また、ヨーロッパでは家庭で果物を加工して保存することは一般的であるこということを知り、だったら自分たちで果物を育てて加工まですることは理にかなっていると思いつき、夫と共に果樹園を始めました。
広報担当: 理にかなっているとはどういうことですか?
竹内さん: 農作物をキレイに育てるのは手間もかかり、ロスも出てくる。だけど加工すれば原形は分からなくなるからロスも少なく、さらに加工するのでたくさんの農作物を育てることができます。そうやって畑を広げていき、多品種を扱えるようにしていき、結果、生産量を増やしていくことができるんです。
広報担当: 畑を広げ、生産量を増やして、田舎の農業で収益を増やしていけますね。
竹内さん: 周辺の農家は80~90代の方が多く、高齢化の問題もあります。高齢者達の維持することができなくなった畑を預かり、畑を宅地化させず、荒廃もさせず、フルハーベストできる状態に保つことで、農業を始める人が負担軽く畑を引き継げるようにしておくことも私たちの役割だと思っています。
果物づくりを始めてから畑面積が10倍に広がり、周辺農家の協力を得ながら収穫をしている。現在2名の加工作業員も今後増員していく予定。
広報担当: 自分たちの畑だけではなく、この地域全体の農業も担っているんですね。畑を続けていく大変さもあるかと思いますが、現在の農作物を加工するということに関して今後はどのように考えていらっしゃいますか?
竹内さん: 例えば子供がお小遣いで買えるような、ジェラートやジュースといった、ご自宅で手軽に作れる商品を考えています。生で食べる果物とは違う、美味しく簡単に作れる商品を考えています。
広報担当: 手軽で簡単に出来上がる商品作り、という点でダネッツのブレンダーはお役に立てるでしょうか?
竹内さん: 例えばコンフィチュールなら、良い状態に育てた果物(素材)を砂糖で煮詰めて、プロフェッショナルブレンダーに入れてガーッと回して、最後に瓶詰めすればいいだけの商品なので、誰が作っても品質が安定すると考えています。
果樹園が作る加工品は、プロの料理人やパティシエさんが作るものには太刀打ちできないと思っています。私たちのできることは農園で育てている“素材力”を活かすこと。畑で収穫した時点で90%完成していて、そこから素材を最大限に活かし、なおかつ家庭でも再現できるレシピであることも目指しています。
また、その様な商品を多く出して、たくさんの農作物の消費につなげて、そしてこの地域の畑の荒廃地問題・高齢化問題の解消にもつながれば、とも考えています。
この日は畑で、プロフェッショナルブレンダーで作られたものをいただいたが、とても濃厚でフルーティーな、素材の確かさを感じる味わいだった。
広報担当: こちらの地域の方々へ、竹内さんの想いを伝えるためにどのようにしていきたいと思っていますか?
竹内さん: 周辺地域の人たちは、果物は買わなくても身近にあるから買わないんですよ。今まで果物を加工して食べるという習慣がなかった人達にも、プロフェッショナルブレンダーのような道具があることで、ジェラートやお菓子などに簡単に加工することができて、自分で作る楽しさや、食の豊かさを感じてもらいたいと思っています。特別な技術や知識が無くても、ご家庭で美味しいものが作れるということをアピールしたいですね。
広報担当: 最後に一言お願いします。
竹内さん: 『ちょっとのひと手間で、生で食べる果物とはまた違う美味しいものが食べられる。でもそれは、この地域で採れた果実が美味しいから。大変だけど農業も良いね。』ということを地域の人達に知ってもらいたいです。プロフェッショナルブレンダーはそれに応えてくれるツールの一つになると思います。
長野駅から車で20分。取材にうかがった時には黄色いマルメロの実がもうじき完熟をむかえる時期でした。今回の取材を通して❝お菓子作りや料理で果物を味わう楽しみ❞を感じ、その“楽しみ”にダネッツブレンダーが少しお役に立てていると感じることのできた取材となりました。