レシピの再現性を高められるブレンダ―です。
星野リゾート ロテルド比叡
料理長村田 巧さん
2015年7月にリブランドオープンした『ロテルド比叡』は、滋賀県と京都府の境に静かにたたずむ『比叡山に佇む湖のオーベルジュ』というコンセプトの下、星野リゾートが運営しています。そのロテルド比叡料理長の村田さんにプロフェッショナルブレンダーについてお話をうかがいました。
広報担当: こちらのブレンダ―を使ってみて音やサイズ、ボトルの容量はいかがでしたでしょうか?
村田さん: 製品を見ての第一印象は、レストランの仕込みとして使用するには少しボトルが小さいと感じたのですが、実際に使ってみると問題ありませんでした。デザインがすっきりしているので量の割には小さく見えるんでしょうね。音の大きさに関しては、本体裏側から排気口からの出る風の音が初めは気になりましたが、ボトルに食材を入れた状態で運転すれば音はそれほど気にはなりませんでした。
広報担当: 厨房ではブレンダ―やフードプロセッサーなど使われていると思いますが、プロフェッショナルブレンダーと使い分けはされてますでしょうか?
村田さん: フードプロセッサーともう1台ブレンダーがあります。フードプロセッサーは肉をミンチにするときや、食材をペースト状にするときに使用しています。もう1台のブレンダーは洗う手間や、作業効率を考えて使い分けてます。
広報担当: プロフェッショナルブレンダーは、どのようなメニューで使って頂けましたでしょうか?
村田さん: 春の新しいスープメニューとして『新玉ねぎのスープ』を作りました。裏ごししなくてもいい程、なめらかな美味しいスープに仕上がりました。最大使用量まで食材を入れて作ったのですが、1回の運転で一日分のスープは十分作れてしまいますよ。
広報担当: スープ以外にも今後のメニューも考案中でしょうか?
村田さん: 新しいメニューとして朝食に飲んでいただくドリンクメニューをこちらの材料で考えています。ロテルド比叡では滋賀郷土料理の発酵料理をディナーで提供しているので、翌朝はさっぱりしたドリンクを飲んで口や胃をすっきりさせる朝の目覚めの一杯として、ベリーとビネガーを使ったドリンクを考案してみました。
プロフェッショナルブレンダーで作る
アドベリービネガーとヨーグルトスムージー
材料
ブルーベリー 10粒
フランポワーズ 10粒
いちご 10個
いちごのソース 50ml
牛乳 200ml
ヨーグルト 100g
アドベリービネガー 50~60ml
ハチミツ お好みの分量
  • 作り方
  • 1.アドベリービネガー、ハチミツ以外の全ての材料をブレンダ―に入れる。
  • 2.<スムージーモード>で回す。
  • 3.最後にアドベリービネガーを入れてスピード2で10秒回す。
  • 4.お好みの量のハチミツを入れ、スピード2で10秒回す。
村田さん: 果物の甘さや酸味などは物によって異なるので、ビネガーは最後に入れて酸味の調整をしてください。それと、ハチミツも果物の甘さだけで楽しみたい場合には、入れずに飲んでいただいてもいいと思います。甘さが物足りないときに入れてください。
広報担当: このドリンクも地域の特産品を使われてるのでしょうか?
村田さん: 今回使用したビネガー(お酢)には滋賀県で育ったアドベリーが使われているんです。お酢は疲労回復、便秘解消などに適していると言われているので朝食のドリンクで取り入れてみました。(※)
アドベリービネガーの販売サイトを参考 → 淡海堂様のアドベリービネガー
広報担当: -オリジナルスムージーを飲んでみて-
コップを口元に近づけた時はツンとビネガーの匂いが際立っていたので、酸っぱいのかな?と思いましたが、実際に飲んでみるとビネガーの強い酸は感じず、ベリー、ヨーグルト、ビネガーの程よい酸が口の中に広がって、とっても美味しいです。朝食に飲むには程よい酸味でキリッとすっきりできそうなドリンクですね。
このドリンクはプログラムモードを使って作っているようですが、スピードバーの機能は使っていただけてますでしょうか?また、使い勝手や使いやすさという点ではいかがでしょうか?
村田さん: 使いはじめは、プログラムモードは使わずにスピード切替の機能を使っていました。今は、スピード切替機能とプログラム機能をレシピや用途によって使い分けてます。使いやすさで言えば、プログラムモードがあることで、ひとつのモードのスイッチを押すだけでスープやジュースが出来上がるので、その間に他の作業もできて作業効率も上がりとても良いですね。ただ、プログラムのイラストを把握するまでは少し時間がかかりました。
因みにこちらのブレンダ―のお手入れ方法というのは、どのようにするのが一番いいんでしょうか?
広報担当: 通常は水かお湯と中性洗剤を入れて30秒程度運転するとすすぎ洗いだけでお手入れは十分です。頑固な汚れや粘性の高い食材、油等を使った場合などは、少し熱めのお湯を使用して、最後にスポンジで汚れを落としてください。(※)ボトル以外のお手入れという部分では、他にご意見ありますか?
スポンジで洗浄の際は、カッターブレードに手を触れないようにご注意ください。
村田さん: 他の調理機器ではスイッチの隙間に食材が入り込んでお手入れするのが大変だったりするのですが、こちらのブレンダーは本体に溝や隙間が少ないデザインなので、本体に付着した汚れもサッと拭けてお手入れは楽です。こちらの厨房ではいつも整理整頓・清潔を心がけているのでそういった点でも気に入ってます。
広報担当: タンパーは使っていただいていますでしょうか?
村田さん: 自動運転(プログラム機能)を使えば、運転のスタート時は低速から始まるので空回りすることなく、スムーズに撹拌されていたのでタンパーを使って食材を押し込むことなどはほとんど無かったですね。その他に今後は、タンパーの温度計で食材温度を測り、食材の乳化を防ぐなどの温度管理にも使ってみたいと思ってます。
広報担当: 厨房では複数人の方が調理をされているかと思うのですが、そのような場所でこちらのブレンダーを使って頂くことについてご意見をお聞かせください。
村田さん: 現在メニューは私が考え、他の者にレシピを伝え、複数人がそのレシピを基に調理をしていますが、同じレシピでも調理する者によって味のバラつきが出てしまう場合があるんです。例えば“ブレンダーで30秒回す”というレシピを伝えても、実際に現場で“タイマーを使って30秒回す”という事はしないので“体感で30秒を回す”ことになるんです。そうなると、どうしても若干差異が表れて、乳化してしまったり、粒度が変ってしまったり、結果としてレシピ通り作っても、味にバラつきが出てしまうんです。ですが、こちらのブレンダーを導入することで、材料の分量や運転時間、スピード(プログラム)もレシピに取り入れさえすれば、調理人が代わっても一定の味をお客様に提供することができるので現場は助かりますね。
広報担当: 確かに村田シェフ以外の方が作る場合『いかにして村田シェフが考案した通りにレシピが再現できるか』というのはとても重要ですよね。その点、こちらのブレンダーはボトルには100ml単位でメモリがあって、運転時間も液晶画面に表示されるので、レシピの再現性は高いと思います。これからも色々なレシピに是非使ってみてください。
京都市内からバスにゆられること約1時間。ホテルの門を一歩入れば、日常の喧騒を忘れてしまうほど開放的で穏やかな空間が広がっていました。ホテルは琵琶湖を含め関西一円が見渡せる景色に囲まれ、レストランではこの絶景を眺めながら近江食材を使った料理がいただけます。世界遺産『延暦寺』行きのバスも出ており、このホテルを拠点にして延暦寺を巡れば、心洗われる体験ができるだろうと思えるほど魅力的な場所でした。この贅沢を味わえるホテルで"プロフェッショナルブレンダー"が宿泊されるお客様にとって、魅力のひとつになることを期待し、取材をしてまいりました。